相続土地国庫帰属制度による承認数（令7.10.31現在）

　相続により取得した土地が不要な場合、国庫に帰属させる、相続土地国庫帰属制度について、法務省の統計発表がありました。本年9月30日現在の統計から1か月後の令和7年10月31日現在は、どの程度承認されたのでしょうか。

　法務省のＨＰによりますと、令和7年10月31日現在で、申請件数は4,556件で、承認されたのが、2,145件です。前回と比べ、申請件数は182件、承認件数は106件の増加でした。承認の割合は約47.08％と、約46.61％だった前回よりも、約0.47％上昇しました。ここまでは、前々回から前回までと比べると、数字の伸び率は鈍化している感があります。

　却下件数が74件で、前回の71件から3件増加しました。前回の8件増加よりは減少しました。不承認件数が前回の69件から5件増えた74件でした。前回の2件増加から、3件増加しました。また、取下げが前回より27件増えた801件であり、前回の26件増加とほぼ同様となりました。

　いずれにも当てはまらないものが前回の1,421件から41件増加し、1,462件でした。前回は、この数字が初めて減少しましたが、再び増加しました。未だ審査中が32.08％と思われ、前回の32.48％よりも0.4％減少しました。未承認の減少も、今回は鈍化しました。

　全般的に見て、数字の改善は鈍化した感があり、相談をされても未だ簡単にはお勧めできませんが、承認割合が47％を超えたので、早く50％を超えられるよう、今後も推移を見守りたいと思います。