当職は、専門職として、依頼者様の希望に極力沿う形をとりたいと思います。例えば、分割でもよいから、少しでも多く慰謝料を取りたい方もいますし、慰謝料は請求せず、謝罪ともう会わない旨の示談書の作成のみを希望される方もいます。しかし、前者の場合、自らの非を認めた者でも、支払いが厳しい金額を請求されると、抵抗する場合が少なくありません。また、分割期間が長いと、不快な相手と長期にかかわることが苦痛になる場合もあります。後者の場合、相手の懐は痛んでいないので、相手が普通に生活していると、自身が苦痛になり、慰謝料を取らなかったことを後悔する場合があります。中途半端な男気、女気を出して、後々後悔する場合は、少なくないようです。

 極力依頼者様の希望に沿う形にしたいとは思いますが、私としては、不貞行為の相手方からは、「相場か、相場よりも少し低い金額を一括で払ってもらって、早めに区切りをつけ、前向きに次のステップへ進むのが良いのではないか。」というのが、個人的な意見です(最終的には、依頼者様の希望に極力沿う形をとります。)。

 また、手間と費用のわりに、手元に残る金額が少ないことを理由に、男女間トラブルに消極的な弁護士もいます。しかし、私は、興信所の費用分だけでも回収する、という考えでも良いと思っています。そして、たとえ依頼者様に経済的なメリットがあまりなくても、配偶者の不倫相手の懐を痛ませることにも、意義があると思っています。

 ネットの世界では、私が例示した金額よりも遥かに多い金額を勝ち取ったような武勇伝も散見されます。しかし、相場よりも遥かに多い金額を執拗に請求すると、刑法上の恐喝にもなりかねません。また、職場不倫の場合、怒りに任せて職場に乗り込むと、名誉棄損にもなりかねませんし、当事者が左遷や解雇された場合、慰謝料の請求も困難になります。そして、別頁でも述べましたように、W不倫は、特に法的な対応が難しいです。感情的に行動する前に、男女間トラブルに精通した法律家に相談することをお勧めします。

 一般的に、裁判業務において司法書士は、弁護士よりもリーズナブルな料金設定にしており、当事務所も同様です。是非、ご相談いただけたらと思います。 ※示談交渉、裁判等の料金につきましては、お問い合わせください。