2025/6/15

真剣に生きている人間の勘は高確率で当たる

 「迷ったら、最初の勘を信じる。」

 これは、試験においてよく使われる言葉です。超長期受験の末に司法書士試験に合格した私も、この言葉を痛感しています。合格した2年前の令和元年の試験において、不登法の択一式で、2肢迷った問題があり、最初の勘に従わず、日和って誤ったことがありました。それ以来、私は、迷ったら、最初の勘に従うことにしています。

 何故、最初の勘に従うと正しいことが多いのでしょうか。論理的に説明できなくても、経験値からくる勘は、経験に裏打ちされているから、当たりやすい、というような説明をされることがあります。私も、その意見に賛成です。経験を積んだ分野ほど、勘が当たりやすいように思います。

 資格試験において大切なのは、本試験の場だけではなく、直前期の勉強も、勘を働かせることです。直前期に勉強をしていると、「この科目は今乗っているけれど、手薄な科目があるから、そろそろそっちに切り替えた方が良いかな。」「いい感じに過去問を解いているけれど、もう少し暗記そのものに時間をかけた方が良いかな。」等、やっている科目や、やるべき勉強について、直感的に、疑問が生じることがあります。私が思うに、その直感は、当たっている場合が多いです。直前期は、本気で勉強している受験生は、受験勉強の経験値が上がっています。そうすると、やるべき科目や勉強についての勘も、正しい場合が多いのです。私は、悪い意味で生真面目だったので、直前期の勘に従わずに、当初の計画に基づいた勉強をし、不合格を重ねていましたが、よくよく考えると、直前期、特に超直前期は、「やっぱりこうした方が良いのでは?」という勘に従えば合格できたのでは?と思うことが多々あり、最後の2年は、直前期ほど勘を研ぎ澄ませ、勘に従った勉強をすることにしました。

 本年度の司法書士試験まであと3週間、一番やってはいけないのは、偏ったムラのある勉強です。クリアしなければならないのは、「全然理想には達してはいないけれど、全科目に大きなムラはなく、何とか合格最低点は取れるだろう。」といった状態に持っていくことです。そのためにも、直感を働かせてください。「択一に偏り過ぎている、もう少し、記述に力を入れるべき。」逆に、「記述に偏り過ぎている、もう少し、択一に力を入れるべき。」という場合もあるかもしれません。「不得意科目に力を入れ過ぎている。得意科目もおさらいしないと、ど忘れが起きる。」「乗っているからといって、得意科目ばかりに力を知れ過ぎている。そろそろ不得意科目に切り替えないと、合格最低点が危うい。」等、直感的に思っている、あるいは、薄々思い始めている、そんな感覚は、結構、正しいものです。

 超直前期ほど、ご自身の直感を信じていただけたらと思います。