2024/9/22

相続土地国庫帰属制度による承認数(令6.8.31現在)

 相続により取得した土地が不要な場合、国庫に帰属させる、相続土地国庫帰属制度が開始され、本年8月末の時点で、1年4か月が経過しました。以前の記事では、令和6年6月30日現在の承認数を掲載しましたが、2か月後の令和6年8月31日現在は、どの程度承認されたのでしょうか。

 法務省のHPによりますと、令和6年8月31日現在で、、申請件数2,588件で、承認されたのが、782件です。割合にして、約30.21%と、約24.02%だった前回よりも、6.19%上昇しました。前回の上昇率の7.23%よりは伸び率が鈍化しているともいえますが、10人中約3人は認められているというのは、喜ばしいことだと思います。施行前に、かなり悲観的な見方をされていたことを考えれば、今回も、予想以上に順調だと思います。

  却下件数が前回の10件から33件増えた43件、不承認件数が前回の17件から21件増えた38件でした。申請件数が前回より318件増えていることからすると、前回同様、却下、不承認の上昇は抑えられてきていると思います。また、取下げが前回より137件増えた374件ですが、ポジティブな内容の取下げも多く、こちらも悪い数字ではないと思います。いずれにも当てはまらないものが1,725件であり、未だ審査中と思われます。この数値が前回の74.82%から66.65%へ下降しており、審査が早くなってきていることがうかがえます。この点も、特筆すべきことかと思います。

  承認割合が増えたことと、審査が早くなってきていることは、前回に引き続き、大きなプラスポイントです。今後も法務省の発表には、注意したいと思います。