2024/8/18

司法書士会の無料法律相談(相続)の相談員をした感想

 先月、今月と、2度にわたって司法書士会の無料法律相談会(相続)の相談員を務めさせていただきました。守秘義務があるので、具体的な相談事例は申し上げられませんが、無料法律相談会について、思うことを少し書いてみたいと思います。

 驚きだったのが、相続税の基礎控除(3000万円+相続人の数×600万円)を、多くの方が知っていらっしゃるということです。やはり、税金についての関心は高いとうかがわれます。相続に関心のある方の間では、常識となりつつある知識のように思います。

 次に、準確定申告について知っていらっしゃった方に出会ったのも驚きでした。納税義務者が年の中途で死亡した人の場合は、相続人(包括受遺者を含む。)が、1月1日から死亡した日までに確定した所得金額および税額を計算して、相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内に申告と納税をしなければならないという制度ですが、知らない方が大半です。申告しなくても良いケースもあるようですが、準確定申告の必要があるか、被相続人の住所地の管轄税務署に電話するよう、私は相続人の方にはアナウンスするようにしています。

 相続とは関係ない話ですが、相談者の遅刻は勿体ないです。これは、市役所に派遣された相談会の事例ですが、相談30分の所、10分遅れてきた方がいらっしゃいました。相談事項が多く、次の相談者が待っていたため、「まだ相談したいことはあるのですが…時間だから仕方ないですね。」と、最後は時間切れとなってしまいましたが、質問事項が多いのでしたら、なおさら遅刻しないよう、注意していただきたかったところです。また、とうとう、時間的に間に合わないのでキャンセルとなってしまった事案(遅れてくるとの連絡後、来所せず、その連絡もなし。)もありました。折角の機会なので、時間に余裕を持っていただきたかったところです。

 また、困っているから相談にいらっしゃるわけで、お気持ちはわかりますが、う~ん…というような相談も、あるにはあります。そういったことも含めまして、勉強だと思いました。