2024/8/6

相続土地国庫帰属制度による承認数(令6.6.30現在)

 相続により取得した土地が不要な場合、国庫に帰属させる、相続土地国庫帰属制度が開始され、本年6月末の時点で、1年2か月が経過しました。以前の記事では、令和6年4月30日現在の承認数を掲載しましたが、2か月後の令和6年6月30日現在は、どの程度承認されたのでしょうか。

 法務省のHPによりますと、令和6年6月30日現在で、、申請件数2,348件で、承認されたのが、564件です。割合にして、約24.02%と、約16.79%だった前回よりも、7.23%上昇しました。約4分の1が認められているというのは、喜ばしいことだと思います。施行前に、かなり悲観的な見方をされていたことを考えれば、予想以上に順調だと思います。却下件数が前回の8件から2件増えた10件、不承認件数が前回の12件から5件増えた17件でした。申請件数が前回より318件増えていることからすると、前回同様、却下、不承認の上昇は抑えられてきていると思います。また、取下げが前回より54件増えた237件ですが、ポジティブな内容の取下げも多く、こちらも悪い数字ではないと思います。いずれにも当てはまらないものが1,757件であり、未だ審査中と思われます。この数値が前回の87.33%から74.82%へ下降しており、審査が早くなってきていることがうかがえます。この点は、特筆すべきことかと思います。

 承認割合が増えたことと、審査が早くなってきていることは、大きなプラスポイントです。今後も法務省の発表には、注意したいと思います。