2024/6/7

相続土地国庫帰属制度による承認数(令6.4.30現在)

 令和5年4月27日から相続土地国庫帰属制度が開始され、1年が経過しました。相続により取得した土地が不要な場合、国庫に帰属させる、つまり、国に引き取ってもらう制度です。主に、利用価値も利用する目的もない土地を相続した場合に問題となります。以前の記事では、令和6年2月29日現在の承認数を掲載しましたが、2か月後の令和6年4月30日現在は、どの程度承認されたのでしょうか。

 法務省のHPによりますと、令和6年4月30日現在で、、申請件数2,030件で、承認されたのが、341件です。割合にして、約16.79%と、約8.51%だった前回よりも、2倍近い上昇となりました。これは、制度の利用を検討している者にとっては、朗報だと思います。却下件数が前回の6件から2件増えた8件、不承認件数が前回の9件から3件増えた12件でした。申請件数が前回より269件増えていることからすると、却下、不承認の上昇は抑えられてきていると思います。また、取下げが前回より54件増えた237件ですが、ポジティブな内容の取下げも多く、こちらも悪い数字ではないと思います。いずれにも当てはまらないものが1,773件であり、未だ審査中と思われます。この数値が前回の80.23%から87.33%へ上昇しているので、審査に時間がかかっている面はマイナスに思います。

 しかし、全体的に、2か月前より悪い数字ではなく、個人的には、制度に少し期待が持てる気もしてきました。今後も法務省の発表には、注意したいと思います。