2024/1/30

司法書士受験生の行政書士受験についての私見

 1月31日は、令和5年度行政書士試験の発表です。私も昨年11月の試験では辰巳法律研究所に行って、解答速報のお手伝いをしました。昨年は、「司法書士の受験生も行政書士を受けて、結構落ちている。」という旨、司法書士の予備校講師がSNSに書き込んでいたようですが、司法書士受験生の行政書士受験について、私見ではありますが、書いてみたいと思います。ちなみに私は、行政書士合格→司法書士受験の「ステップアップ組」ではなく、司法書士の発表待ちの間に受験した「保険・腕試し組」で、今回は、後者についての記述になります。

 私の見る限り、そもそも保険・腕試し組で、やる気満々で行政書士の勉強をしている人は、それほど多くないように思います。あくまでもざっくりとした印象ですが、やる気満々で行政書士の勉強をしている司法書士受験生は、4~5割程度、という印象です。元々テンションが高くないのに加えて、行政法が面白くないので、益々テンションが下がる人もいます。私も特定行政書士の受験で、久々に行政法を勉強しましたが、苦痛でした。

 ですので、行政書士に落ちた司法書士受験生は、その後司法書士に合格しても、行政書士は、「まあ、なくてもいいかな。」といった調子で、もう受けなくなる人が多いです。

 こんな感じで、やる気満々で行政書士の勉強をしている司法書士受験生は多くないので、半数近く不合格となるのは、必然です。これを、予備校講師が司法書士受験生も結構落ちている、と発言していることを理由に、行政書士試験が著しく難しいというのは、早計です。たしかに、行政書士試験はそれなりに難化しているとは思います。しかし、司法書士受験生が行政書士について不合格が多いのは、行政書士受験に対するテンションが低い者が多いというのが、主な要因だと思います。そこを見誤ってはいけないと思います。