2024/1/26

文系の応用情報技術者合格体験記の罠②

 あくまでも私見ですが、私は、文系非IT職で事務職の平均ITスキルの者が頑張って無理なく合格できるのは、ITパスポートだけだと思っています。その1ランク上の資格が基本情報技術者ですが、基本情報技術者は、「技術者」なのです。ITエンジニアとして、それなりに評価されるのは、応用情報技術者からで、基本情報技術者は、持っていて当然レベルの資格かもしれません。しかし、技術者でも何でもない、文系非IT職で事務職の平均ITスキルの者が基本情報「技術者」に合格するのは、そもそも無理があります。

 応用情報技術者の方が基本情報技術者よりも1ランク上ですが、試験内容的には、文系は応用情報技術者の方が基本情報技術者よりも合格しやすいとは、よく言われています。しかし、一時期真剣に勉強した身としては、文系非IT職で事務職の平均ITスキルの者が応用情報技術者に合格するには、最低でも200時間はかかると思います。しかも、単純に200時間以上勉強すれば何とか合格できる、というものでもないと思います。よく理解していない知識を、強引に大量に暗記しないと、合格できないのです。これは、どうしてもIT職に就きたいという、強い意志がないと無理です。

 私が応用情報技術者を志したのは、司法書士試験に合格した後で、何が何でも必要というわけでもないので、諦めました。教材や模試、受験費用を含め、数万円を無駄にしました。安易にSNS上の文系による合格者の武勇伝に乗ってしまったことを、後悔しました。まあ、これも経験ですけどね…

 SNSで見かける、文系だけど応用情報技術者に100時間で受かった等、文系によるIT国家資格の短期合格体験記は、ほぼ間違いなく、文系非IT職で事務職の平均ITスキルの者よりも、多少なりとも(というか、かなり)ITリテラシーが高い人たちであるというのが、私の意見です。

 文系でIT国家資格の受験を考えていらっしゃる方は、威勢のいい文系による合格体験記には注意した方が無難であると、私は思います。